茅ヶ崎の歴史ある旧家の受け継いできた門や稲荷社、
既存の豊かな樹木をできるだけ活かした配置とした。
ピアニストである奥様の過ごす「ピアノ棟」とお二人の生活の場である「住居棟」には対になる大らかな大小の屋根をかけ、2棟はお客様をお迎えする玄関部分でつながれている。
広い窓から庭の豊かな緑を取り込んだ「ピアノ棟」は音の響きを考え、勾配の天井とした。
西窓の真四角のピクチャーウインドウは四季を楽しむことができる。
「住宅棟」のリビングダイニングキッチンは吹き抜けのある気持ちの良い1室の部屋とし、一緒に過ごす時を大切にできる空間とした。
蔵書を収めるための本棚を配置した階段を上ると落ち着いた和室が広がる。
バスルームは紅葉を愛でる坪庭に面し、空を見上げ、青空や夜空を眺めながら過ごすことができる。
「茅ヶ崎の家」の名づけにふさわしく、茅ヶ崎の歴史と豊かな自然に囲まれた家が竣工した。
撮影:内田建築写真事務所 内田久也